離婚後の子供の氏(苗字)の変更方法

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離婚後の子供の氏(苗字)の変更方法

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  • ・お子さんは、夫の氏のままです。

これを解決しないと、たとえ同居していてもお子さんと別々の氏を名乗らなくてはなりません。

お子さんの氏を変更するには、家庭裁判所に「子の氏の変更許可」を申し立て、許可審判を得ます。

あなたが親権者の場合、お子さんが15歳未満なら、あなたが申立人になって申し立てます。

お子さんが15歳以上なら、お子さんが申立人になります。あなたはお子さんと一緒について家庭裁判所に行きましょう。

あなたが親権者ではない場合、お子さんが15歳以上なら自分の意思で申し立てることができますが、15歳未満なら親権のないあなたでは申し立てることができません。

その場合は、親権者である父親に申し立てをしてもらわなければならず、もし父親が同意しない場合には、あなたが「親権者変更調停」を申し立てて、親権を得てから子の氏の変更許可を申し立てます。

親権者変更調停については、別に説明しているので参考にしてください。

子の氏の変更許可を申し立てる家庭裁判所は、お子さんの住所地(あなたと一緒に住んでいるならあなたの住所地)を管轄する家庭裁判所です。

お子さんが複数いる場合には、そのうちの1人のお子さんの住所地の家庭裁判所で問題ありません。

【用意するもの】
  • ・子の氏の変更許可申立書
  • ・申立人の印鑑(認印可)
  • ・子の戸籍謄本
  • ・父と母の戸籍謄本(離婚がわかる記載があること)
  • ・子1人につき収入印紙800円分
  • ・連絡用の切手代

通常、子の氏の変更許可は、それほど時間が掛からずにされることが多いようです。

戸籍を見れば、両親が離婚して子供が父親の戸籍に存在することは簡単にわかりますし、あなたの戸籍にお子さんを入れるのは、離婚後なら普通にあるからです。

また、子と親の氏が異なる場合、氏が異なる親と同じ氏を称するのは、民法で認められた子の権利です。

したがって、15歳以上の子が親と同じ氏への変更を望めば咎めることはできず、15歳未満でも親権者が子の代理となって申し立てる場合でも、基本的には認められます。

このような性質の審判なので、子の氏の変更が許可されても即時抗告(異議申立て)ができなくなっており、逆に申立てが却下されたときは即時抗告が可能です。

親と異なる氏で暮らしていくのは、子供にとって良い面が少ないので、許可が下りやすいともいえます。

許可審判がされると審判書が郵送されてきますが、早い時間に家庭裁判所に行き、希望すれば即日交付が可能な場合もあります。

もし即日発行できれば、その足で市区町村役場に行って入籍届を済ませると、1日で間に合うかもしれません。

なお、勘違いしやすいですが、子の氏の変更許可申立は、母親の現在の姓が父親と同姓(例えば母も父も「鈴木」)であっても必要です。

別な戸籍に入っているので、呼び方が同じでもお子さんの氏とあなたの氏は違うと考えてください。