合意型の交渉を心がける-有利な離婚協議

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合意型の交渉を心がける-有利な離婚協議

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あなた:「もうあなたとは離婚したい」、夫:「わかった」
あなた:「もう私たち離婚しましょう」、夫:「わかった」

この2つを考えると、どちらも夫の答えは同じですが、前者はあなたの希望についての了承で、後者は夫も含めた夫婦としての合意とも思える会話になっているのがわかるでしょうか?

前者は、離婚というあなたの希望を叶えた形なので、それだけで交渉に1つハンデを負うのは明らかです。
「離婚したいなら~」といって条件を1つ出され、それをあなたが了承することで五分になります。
後者であれば、合意の上で離婚を決めているので、その時点で五分からスタートでしょう。

本当に小さなことですが、こうした言い回しの積み重ねが、交渉を有利な結果で終わらせるためには大切です。
頭ごなしに条件を突き付け、それを認めさせるような交渉ができるのであれば苦労はしません。
男性の多くはプライドが高く、女性にコントロールされていると感じるのを嫌います。

「○○のために100万円は欲しいのだけれど」
「100万円はないと○○できないのだけれど」

どちらも良く使われそうで100万円を得るためですが、聞こえ方は全く違います。

前者の場合の「100万円は欲しい」というのは、実際はそれ以上を要求し、しかも「欲しい」と直接言っています。
後者は欲しいと言っていないので少し遠回しですが、○○に必要な額が最低100万円と伝えています。
要求する100万円と必要な100万円は、どちらが断りにくいか明らかですよね。

「子供を中学校に通わせるために100万円は欲しいのだけど」
「100万円はないと子供を中学校に通わせられないのだけど」

より具体的な例にしてみると、実は後者のほうが、はっきりと金額を主張して妥協を許していません。
しかし、後者は純粋に子供のためという心理が働きますので、前者に比べるとあなたの希望を叶えたという意識は薄くなります。

このように、できるだけ自分の希望として条件を伝えず、いかにも夫に決定権を与えているかのような状況(錯覚ですが)や、合意を求めるような状況を作り出すのが大切です。
言い回しは普段から心掛けないと難しいですが、条件を主張しすぎないように気を付けましょう。