浮気の証拠になるもの－手紙・メール

手紙のやり取りを交際相手としていることも現実的ではないですが、手紙に肉体関係の証拠を残すなどあまり考えられないですよね。
ですから、直筆という動かぬ証拠があっても、手紙というのは浮気の証拠にはなりにくく、入手も難しいので除外して良いでしょう。

メールについてはどうでしょうか。浮気しているならメールくらいは当然考えられます。

メールでも証拠として有効に働きますが、デジタル化が進んだこの時代では、複製や偽造が可能であるために真正であるかどうかが焦点です。
そのメールで夫が浮気を認めれば良いですが、手紙と同じように果たしてメールに肉体関係がわかる文を使うでしょうか？
メールというのは、そもそも簡単な連絡程度にしか使われないので、第三者が読んだだけで肉体関係を連想できることはほとんどありません。

そして、メールの内容を裁判で夫が否定した時、そのメールが確かに夫と交際相手のメールであると証明するのは、夫ではなくあなたです。
メールアドレスは、実に簡単な操作で変更できるため、メールアドレスがその当時の交際相手のものだと主張できる根拠を得るのはとても難しく、一見すると方法がないように思えます。
可能性としては、携帯電話の契約会社やインターネットサービスプロバイダなら、そのメールが確かに2人の間で通信されたことをわかるはずですが、この方法は現実的ではないでしょう。

また、メールを証拠にするなら、最低でも夫の携帯ごと写真に収め、夫の携帯であることがわかるようにするくらいの配慮は必要です。
交際相手を裁判所に呼び出し、証言させればメールの真偽は判明しますが、相手が誰だかわかっているなら、証拠力の低いメールは使わないでしょう。

ただし、メールを浮気の証拠としてではなく、浮気に繋がる状況証拠として提出する分には、何ら問題はありません。
その場合でも、証拠として扱うからにはメールが真正であるかどうかは重要です。