親権で家庭裁判所が見るポイント-子供への影響

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親権で家庭裁判所が見るポイント-子供への影響

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子供の利益が最優先される親権者の決定においては、現状の生活環境と、親権者を一方に定めた場合に変わる新しい生活環境について、子供の適応能力が問われます。

例えば、親の離婚によって転校し、全く新たな環境に変わることに対し、負担となる度合いは子供によって様々です。

学校に通う年齢にもなれば、性格的な部分も徐々に現れてくるので、内向的な子供は新しい環境に不安があるものですし、逆に離婚によって今の学校でいじめに会うかもしれません。

現在の生活環境が良いとはいえず、新しい環境に子供を置くほうが良いと判断されれば、現在同居していない側が有利になります。

こうした判断はマニュアルがあるものではなく、全ての事例において個別に判断されていくものですが、実際に子供への影響が新生活でどうなるかを家庭裁判所が正確に予測することなど到底不可能で、親でも難しいでしょう。

それでも家庭裁判所は、多角的な側面から子供の利益を考えるため、生活環境が与える子供への影響を重視します。

あなたが自分と同居したほうが良いと考えたとしても、客観的な判断をする家庭裁判所が同じように考えるとは限らず、現在の環境で少なくとも子供に悪影響がない状況なら、現状維持を選択する可能性は高いといえます。