子供にとっての離婚と苗字

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子供にとっての離婚と苗字

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子供にとって離婚というのは、とても重たい経験になります。

母子ともに父親に虐待されているなどの特別な事情が無い限り、子供が両親の離婚を望むことはあまりないはずです。

いくら夫婦関係を続けることが困難になったとしても、大人の事情を子供に背負わせるのは酷と言えますし、親子関係は離婚しようがしまいが切れる事はありません。

親には子供を養育する義務がありますし、会えなくなっても子供にとって一生親は親のままです。

あなたが専業主婦なら、これまで家に帰ってくれば待っていた母親が外に仕事に出てしまい、子供は親がいない家に帰ってくるのです。

慰謝料養育費の請求(支払)だけで、親の責任を果たしていると考えるのは、あまりにも短絡的でしょう。

また、離婚のときに、旧姓に戻るべきか、婚姻中のままの苗字でいるかは、あなただけではなく子供にとって良いかという、非常に難しい選択を十分に考慮した上で決めなくてはなりません。

高校生くらいになれば、いろいろな社会の事も理解し始め、離婚について子供なりに理解をしてくれることもありますが、自分の名前を書き始める幼稚園や小学生、思春期の中学生にとって、特に苗字が変わることについては思った以上の影響を与えます。

「明日からはお父さんがいなくなって○○という苗字になる」と言っても、飲み込むには時間が掛かります。

子供が離婚にショックを受けるだけではなく、子供というのは時にとても残酷で、苗字が変わったことを(悪気はなくても)ふざけていじめの対象にしてしまうことすらあります。

「なんで離婚したの?」「お父さんとお母さん仲悪いんだ」「浮気?」など、大人であれば受け流せるような言葉の1つ1つが、答えを返すことのできない子供にとって重くのしかかります。

こうして傷つけられていく子供の心をケアしていくのは、離婚の当事者である母親にとって胸が締め付けられるような思いをするでしょう。

幸い、学校や教育委員会に相談すると便宜を図ってくれ、書類上は苗字が変わっても、卒業までは婚姻中の苗字のままで通学させてもらえることもあるようなので、気兼ねなく相談してみることです。

子供の負担を最小限に抑えるように努力するのも、周りの人間の責務であることに間違いありません。

離婚で住所が変わるときでも学区外からの通学を認めれくれる場合もあります。