調停・審判・裁判の違いは?

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調停・審判・裁判の違いは?

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家事事件(家庭内や親族間のトラブル)を扱う家庭裁判所では、調停、審判、裁判(訴訟)という3つの手続きがあります。

これらの手続きの違いを正確に知る必要までは無いですが、争いを解決していく上では、大体でも知っておくと役に立つでしょう。

調停は当事者の話し合いによって解決する手続きで、審判と裁判は、家庭裁判所が審理した結果を当事者に下すものです。

したがって、審判や裁判と調停では明確に違いますが、審判と裁判は似たようなものです。

ただし、審判は非公開で口頭弁論もなく、当事者の陳述を聴き、家庭裁判所による事実の調査もあって審判されるのに対し、裁判は請求の根拠やその反論となる証拠を提出し、口頭弁論を経て判決が出されます。

審判も裁判も、家事事件における最終手続きになり、家事事件はその内容によって次のような流れになります。

①審判のみで解決
②調停不成立により審判に移行または調停を経ずに審判で解決
③調停不成立により裁判で解決

争いが調停で解決されなければ、事件により審判か裁判での決着です。

審判の対象事件では、裁判に移行することはなく、裁判で争うことができる事件は、審判を申し立てることはできません。

まず、①の事件ですが、基本的に争いがなく、家庭裁判所に許可や承認を求める事件です(全てではありません)。

この事件は、調停を申し立てることができず、審判だけの申立てになっています。

次に②の事件は、調停と審判のどちらも申し立てることができます。

しかし、当事者で話し合って解決する方が望ましく、審判を申し立てても調停から始めることも良くあります。

調停が不成立になると、自動的に審判に移行して審判されるので、調停を申し立てた場合は、審判の申立ては不要です。

最後に③の事件ですが、裁判での解決の前には、調停をしなければならない事件です。

調停で解決せず不成立になると、続いて争うためには裁判を起こさなければなりません。

それぞれは重複せずに、事件の内容で手続きが決まっています。

①の事件で多いのは、子の氏の変更許可で、審判だけで解決します。

②の事件では、養育費、財産分与、親権関連、年金分割、遺産分割などです。

③を代表する事件として離婚があり、離婚調停から離婚裁判に続きます。