面接交渉と祖父母

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面接交渉と祖父母

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面接交渉のあり方は、当事者である父母や子供の事情によって様々で、特に決まりがないため、子供の意向を汲み取りながら、父母の協議で決められます。

監護権を持たない親の両親、つまり祖父母が孫に会いたいと言ってくる場合もありますが、祖父母との面接交渉は応じなければならないのでしょうか?

面接交渉を誰の権利とするかには諸説ありますが、現在において、祖父母に面接交渉権はないとするのが主流の見解です。

また、最近では面接交渉権を親の権利とするのではなく、子供のためにあるとする見解に変わってきており、民法でも「子の利益を優先する」とした文言が付け加えられました。

これらを考えると、祖父母に面接交渉権がないとしても、子供の成長にとって必要なら、父母としては応じてあげたほうが良いでしょう。

多くの場合、離婚がなければ祖父母と孫の関係は良好なものですし、離婚をしたからといって親子関係と同じように、祖父母と孫の関係がなくなるわけではありません。

孫が祖父母に会うのを嫌っているならまだしも、可愛がってくれた祖父母と孫を、大人の事情で引き裂くわけですから、父母としての責任は果たすべきです。

父または母との面接交渉より頻度は少なくても、会わせてあげない理由がなければ、子供の意思を尊重して決めましょう。

ただし、祖父母に会わせることを口実にして、夫が子供に会うことも当然考えられます。

夫が連れ去る、返してくれないなど危険性が高いなら、夫側の祖父母にも会わせる理由がなく、どうしてもと言う場合は、あなたも立ち会って子供を保護するしかありません。

もちろん、子供が自ら望んで祖父母に会いたいと言い出した場合は、子供のために実現してあげたほうが、子供の監護にとっては良いはずです。