離婚届を勝手に出されてしまった時－夫を告訴・告発する

離婚が無効であることさておき、虚偽の記載をした離婚届を出すというのは犯罪行為なので、複数の刑事上の責任を問う事ができます。

該当する罪は、有印私文書偽造罪・同行使罪、公正証書原本不実記載罪と偽造公文書行使罪、または電磁的公正証書原本不実記録罪と不実記録電磁的公正証書原本供用罪です。

時効は5年なので、知らない間に5年以上経っている場合には罪に問えません。

また、離婚届の偽造がなければ、有印私文書偽造罪・同行使罪にはあたりません。

被害者ができる告訴と被害者以外でもできる告発があり、被害者が誰になるかは解釈によって異なりますが、確実に言えるのは、市区町村役場が虚偽の離婚届によって、戸籍という公文書に虚偽の記載をさせられた被害を受けています。

しかし、市区町村役場に頼んで夫を告訴してもらうのは難しいでしょう。

あなたももちろん被害を受けていますが、どちらかというと、慰謝料請求などの民事訴訟にあたる内容と捉えられるようです。

告訴ができるかどうかは別として、少なくとも告発はあなたでも行うことができますので、警察か検察に行って告発状を提出することになります。

ただし、警察が受理してくれるかどうかは微妙で、どうやら夫婦間の問題については腰が重いという話も聞きます。

また、告発したところで、夫が起訴されるかどうかはまた別の話で、証拠を集めて立証できるまでには時間も掛かります。

どうしても許せない、とにかく罪に問いたいと強く思うのなら考えてみましょう。

告発状を書くのは素人では難しいので、弁護士・司法書士・行政書士といったプロに相談した方が無難です。

実際に、他の人と再婚する目的で、離婚届を勝手に出して離婚し、逮捕されたケースも存在することを考えると、駄目元で告発してみるのはアリです。