探偵とは何かを知る

探偵と聞いて、最初に何が浮かぶでしょう。テレビの2時間ドラマでみる探偵や、小説の中の探偵でしょうか。

映像や小説に登場する探偵は、事件を独自に捜査して、犯人を探し当てますが、実際の探偵は捜査を行うことはなく、行うのは「調査」です。
警察は刑事事件を取り扱い捜査し、探偵は浮気調査・不倫調査・素行調査といった民事事件を取り扱い調査します。

また、探偵として依頼を受け、特定の人を調査することができるのは、探偵業として公安委員会に届出をした者だけです。
そして公安委員会は、必要であれば探偵に報告を求めたり営業所を立ち入り検査できるように、一定の管理下に置かれています。
以前までの探偵は一種の自由業で、うさんくさいイメージが先行していましたが、現在は誰でも探偵と同じように調査ができるわけではありません。

探偵になるために法人である必要はなく、個人で探偵業を営むことも可能です。
しかし、個人ではチームを組んで調査できないので、例えば尾行を途中から他の人に代わって怪しまれないようにするといった、キメの細かい調査は難しいでしょう。

一般に個人の探偵で依頼を受け続けて生計を立てるのは、よほど有能で顧客が多くなければ難しく、ほとんどは法人になっています。
探偵事務所や興信所として営業しているのは、法人で探偵業の届出をすませ、調査員を雇用して探偵業を行う形態です。