調停は調停委員との関係で決まる-有利な離婚調停

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調停は調停委員との関係で決まる-有利な離婚調停

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調停の場では、あなたと夫の話し合いであることは確かですが、顔を会わすのは調停委員なので、調停委員とどのように話を進めるかで調停の内容も変わってきます。
調停委員は基本的に男女1人ずつで対応しますから、最低でも1人はあなたの味方につけなければ、話し合いは難航します。

調停委員も非常勤の裁判所職員であるだけに、どうしても身構えて接してしまうのはやむを得なく、初めのうちは意思の疎通が難しいかもしれません。
しかし、2人とも味方につけることができると、夫との交渉は実質3対1で行えるという非常に有利になる側面を持っています。

調停委員という立場は、どちらかに偏ってしまっては平等ではなくなるために、第三者として中立的な立場でなければならないとされています。
ところが実際には、調停委員によるトラブルが多数聞かれるように、人である以上は双方の話を聞くと、感情的に一方に偏ってしまうのは避けられません。

調停委員は社会的に地位のある人や、社会活動に貢献している人達の中から選出されるため、常識的な人物がほとんどですが、中には時代に合わない考え方だったり、性差別の考え方を持っている人も存在します。
調停委員の担当替えは非常に難しいので、こうした調停委員が担当の時は、何としてでも1人は味方になってくれるように努力しましょう。
調停委員同士の意見の食い違いにあなたが付き合う必要はなく、自分の意思を汲み取ってくれる調停委員に積極的に訴えれば良いだけです。

また、2人の調停委員には、必ず力関係が存在すると言われています。
違う人間ですから、年齢や経験の違いが当然あり、調停委員同士はこれからも別の事件でずっと仕事をしていくので、対立を避けて力のあるほうの意見が通りやすいという実態があります。
どちらが調停を主導しているか見極め、主導している側の調停委員に働きかけることは、調停を有利に終わらせる上で非常に重要です。

もし、主導している側の調停委員が、あなたの意見に賛成しない場合は厄介なことになります。
その場合でも、調停委員2人+あなたの話し合いでは、1人を味方につけることで2対1になるのですから、粘り強く話をしていって大勢をあなた側に傾かせることはできるでしょう。

こうなってくると、夫との調停であるはずが調停委員との調停になってしまうという、おかしな事態になります。
調停というのは実際その通りで、表向きは夫との話し合いでも、実質的には調停委員との話し合いだと思って臨まないと失敗します。